噛む女 (1988)

団塊の世代の夫が妻の陰謀により、死へ追いやられる恐怖を描く。結城昌治原作の同名小説の映画化で、脚本は荒井晴彦が執筆。監督は神代辰巳。撮影は篠田昇がそれぞれ担当。

監督:神代辰巳
出演:桃井かおり、永島敏行、平田満、余貴美子

噛む女 (1988)のストーリー

古賀雄一(永島敏行)はシナリオ・ライターを経て、現在はアダルトビデオの制作会社を経営していた。彼は妻のちか子(桃井かおり)、娘の咲也子と共に郊外の一軒家へ引っ越したが、その夜はビデオギャルと浮気していて家には帰らなかった。ある日、雄一は友人のディレクター・山崎(平田満)からTVのワイドショーへの出演を依頼され、かつての級友で俳優の角田祥と再会した。そしてそのTVを見たという小学校時代の同級生・海老野早苗(余貴美子)が連絡してきて、会うことになった。雄一は早速早苗と会い、ホテルへ行った。そこで彼女はいきなり雄一の肩に噛みついてきた。久しぶりの行為に興奮したのだ。雄一にとっては一夜の遊びのつもりだったが、女はそうではなかった。「あなたの家庭を壊わしたくなった」と言う早苗に、雄一は軽く「いいよ」と答えた。それから雄一の家に会社に無言電話がかかるようになった。さらにいたずらは悪化し、窓ガラスに石をぶつけられたり、車のタイヤをパンクさせられたりした。雄一は海老野早苗のことを興信所で調べたが、すでにこの世にいなかった。雄一は正体不明の恐怖におののきながら、早苗と名乗る女に「家庭を捨てる気はない」と詫びた。古賀は翌朝、ちか子の車でゴルフに出かけたが、高速道路を走行中に事故を起こし帰らぬ人となった。しかし、この事故の裏には大きな秘密が隠されていた。すべては妻のちか子が仕組んだものだったのだ。

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