東京の下町を舞台に弱体少年野球チーム“ちどりボーイズ”の活躍とそこに住む庶民たちの姿を描く。原作・脚本は新藤兼人が執筆、監督は神山征二郎、撮影は伊藤嘉宏がそれぞれ担当。
監督:神山征二郎
出演:桃井かおり、永島敏行、池上竜馬、浜田光夫、井川比佐志、樹木希林、江夏豊、音羽信子、ハナ肇
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ドンマイ (1990)のストーリー
隅田川と荒川に挟まれた東京下町の墨東地帯『ちどり横丁』の少年野球チーム“ちどりボーイズ”は毎回予選落ちの超弱体チーム。監督の田代(永島敏行)が今年も優勝絶望かとあきらめていた矢先、町内に高校生並みの豪速球を投げる弘(池上竜馬)という少年が引っ越してきた。弘は母かよ子(桃井かおり)と二人暮らしで、父常吉(高橋長英)は勤め先だった町内の焼鳥屋で火事を起こして死亡しており、かよ子がその償いにと瀬戸内海の因島から上京してその焼鳥屋で働いていたのだった。
弘がエースとしてチームに加わり、超強力チームに浮上したちどりボーイズによって、時ならぬ優勝フィーバーの嵐につつまれたちどり横丁。弘のチーム入団に反対だったかよ子も、田代や応援団や住民たちの飾り気のない温かい人情によって頑なな心を解いていったのだった。ところが、大会が始まり、一回戦、二回戦と勝ち進むうちに、弘の心に父の死をめぐる黒い疑惑が芽生え、父の尊厳を信じる弘を絶望の淵に突き落としたのだった。闘争心を失い、みるみるうちに球威が落ちてゆく弘だったが、少年の純粋さと応援団の熱意にうたれて、出火の目撃者である『ちどり団子』の女将ハナコ(樹木希林)が自分の不注意によって常吉を死なせてしまったことを弘に告白する。それによって気を取りもどした弘はちどりボーイズを優勝へともたらしたのだった。
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